なんともすっきりしない前期が終わった。すべての仕事を終え、きょうは久しぶりに薪づくりに汗を流した。
無になれる。木にたずね、どこを切ればいいか教えてもらう。チェーンソーを握り、木目の流れにまかせて力を移動する。無になる。この時間もひとつの黙想だ。
前期、僕は無になる時間がなかった。その時間をつくろうともしていなかった。傲慢で強引だった。つまらない日々に押しつぶされそうになる。
たしかな道とは何か。そんなことを考えながら、きょうの夕陽を眺めている。腕についた木くずを数えながら波に足をつけている。たしかな道なんてありはしない。万里の川を越えて探し続けるものだ。
神さまに向けて心を柔らかく開き、恵みの一日を迎える。それが僕にとっての道なはず。夏休み、僕はちょっと深呼吸しようと思っている。