年の瀬、僕は長崎県上五島から熊本宇土、そして天草へと旅している。
長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産をなぞって移動しているようなこの旅は僕にとって意味深い。
根無し草の僕にこうして声をかけて待ってくれている友がいるなんて、88歳の母はいまだ信じていない。洋二は人に迷惑かけることはあっても好かれることはない。ずっとそうだった。
上五島、ここは僕にとってまちがいなく古里。
そして、三角から天草。仲間が暮らし集う特別な地。
お母さん、少しばかり愚息は成長させてもらったかもしれません。人の中で生きていることが今の僕です。
感謝のうちに、
神さま、きょうもいつくしみをありがとうございます。