薫風,僕を通り抜ける

心乱すことがなんにもない日が続く。面倒なことがちっともないここしばらく。僕はとっても調子がいい。

授業も上手く運ぶ。学生ともまなざしを共有できる。先生たちとも同じ話題に浸れる。

夕飯が美味い。朝が待ち遠しい。お酒のしずくがたまらない。

不可解なことがない毎日って,明日が待ち遠しい。つまらない昨日が残らない毎日って,なんだか愛おしい。

そんな薫風が僕を通り抜ける。僕はその風を追いかけながら「ここにいること」を確かめている。