台風一過、そして停電ふつかめ

漆黒の闇。

地域一帯が山に沈んだようだ。星が降ってくる。聞こえるのは、波の音、潮騒、虫の声、葉擦れ、そしてランプの炎に揺らされる聖なる語り。

人はみんな、こうやって自然だけの中で祈り続けて来たんだろう。
日頃は音と声と情報が多すぎて神様の声が聞こえない。

30年ほど前にも同じような夜があった。星の数ほどのりんご落とした台風19号の夜。僕は上五島の小さな教会のそばの部屋で,やはり今みたいに自然の中に手を合わせていた。

今夜は神様の声が大きく聞こえる。黙っていてもひとりじゃないことに安心する。夜明けが待ち遠しいと感じるのではなく、朝がそこまで来てることを誇らしく思える。

僕はここにいる。ここで生きている。

神様、きょう一日をありがとうございます。

2020年9月7日 | カテゴリー : 恵みに満つ | 投稿者 : Paul.TATSUTOMI