この学級の担任をして子どもの問いかけに困らされたことが多くありました。「先生なんで。」という言葉はどきっとします。◆なんで嘘をついたらあかんの。なんで人を殺したらあかんの。なんで。子どもたちの「なんで」はどこまでも続きます。◆「それはね。」とこたえられるものがほとんどです。できるだけ三年生の言葉を見つけて話します。ですが言いようのないものもあります。こたえられないわけではないのですが上手く言えないのです。◆言葉が見つかりません。たとえばが思いつきません。何度もありました。そんなとき私は「あかんもんはあかん」と言いました。◆私の父に限らず大人から「あかんもんはあかん」と言われて育ってきました。細かい理由ではなく「あかんもんはあかん」かったのです。そしてそれは今でも私の中では真理なのです。◆逃げているわけではないのです。ですがそういった毅然としたかかわり方が必要だとも感じます。「何でもあり」「何やってもOK」の時代だからこそ「あかんもんはあかん」のです。