種をまく 小さなてのひらにコスモスの種がふたつ。 ちっちゃな指でそっとつまんで,土をかぶせる。 こうやっていのちが芽吹く。こうやって想いがかたちになっていく。 僕のあやふやな想いも光をあびて確かなものになればいいのに。 種もまかないのに花を期待することはしない。だから,まずは土を両手でほぐすところからはじめる。そうやって慰められていることに気付きたい。