京都の秋 やっぱり、秋になると京都に行きたくなる。紅葉を見たいわけじゃなく、お寺に行きたいわけでもない。 ただ、生まれて育った町で息をすうっと吸い込みたいだけ。 うだる暑さと痛い冷たさの間のわずかな隙間のような京都の秋は鴨川あたりを歩くだけで大人に品格を染み込ませてくれる。 みたらし団子を買って橋のたもとから水面を眺める。 京都、この静かな風情。 誰も知らない京都の愉しみかたを僕は知っている。 神さま、きょうもいつくしみをありがとうございます。