声を聞いているよ

きょうは社会の教室にいる。見えない思考を見えるようにする。意識していない「考えるということ」を意識する。他者と学ぶことに自分を位置づける。

「いい授業でしたね。」と声をかけたら,「まだまだです。」と返ってきた。

そう,まだまだなんです。だから「いい授業でしたね。」と言ったんです。

ぼくはこの社会の教室には「学ぶ姿」がたくさんあると思う。それはこの先生が謙虚で前向きだからだ。だって,こんなに子どもの目を見つめ続けて声を聞く先生はめったにいない。「次,誰を指名するか」ではなく,「今,あなたの声を聞いているよ」を大事にしている。

そういえば,この前,一緒にビールを飲んだときも僕はずっと見つめられていたような気がする。聞くことが誠実な人とはいつまでも一緒にいたくなる。対話に謙虚な姿はそれだけで対話を成立させている。ぜひ,一献の盃を!