スタンドの一体感

きょうは午後から熊本北高等学校で授業をすることになっていた。図らずも,午前9時30分から藤崎台球場で熊本北高等学校の3回戦がある。相手はシード校。

行きたい,というより行かなければならない。出発時間を繰り上げてぼくは熊本に向かった。

3年生全員がスタンドを埋める。6回終了までは1対1の投手戦。息をのむ。同級生の,クラスメイトの一球に,一打に声援を贈るスタンドは選手と一体になっている。青い空に響く応援ににわか北高ファンの僕までが熱くなる。
 
まさに,青春の賛歌を綴っている北高生に拍手だ。
 
試合に勝つことはできなかったが,尊い時間を過ごした。午後の授業は藤崎台の話から始めた。1年生は応援に行くことができなかったため,僕の実況を食い入るように聞いてくれる。3人の投手の継投まで詳しく説明し,今,ここで野球ができていること,高校が一つになって同じ時間をおくれていること,部活があたりまえに繰り返されていることの幸せを感じることができた。
 
僕の文法の授業のできばえがどうだったかもとても気になるけれど,ぼくは今年のこの日に熊本に,熊本北高等学校に立つことができて幸せだなあと思った。