いいこと思いついた、でも18秒前

いい言葉が見つからない。この思いを伝える言葉をもちあわせていないかもしれない。

安心してここに居られる、じゃない。あたたかな空間、というのもぴったりこない。こういうのが理想なんだ、というのも違う。いいなあ、なんて失礼。これからはこういう授業でなければならない、なんて他人行儀。

きょうの授業に学ぶことは多かった。きょう授業で確かめられることは深かった。きょうの授業が導くものが明日をつくる。

子どもが問いを立てる。子ども課題を解決していく。子どもが互いと混ざり合う。子どもが自分を見つめてる。

こんな授業をしたかったなあ。もっと若い頃に力をつけておきたかったなあ。担任していたあの頃の子どもに申し訳ない。もっともっと、学び浸れる単元を体験させたかった。

きょうの授業。同じ時間、空間に居られたことをありがたく思うとともに、うらやましくも悔しくも思う。そんな尊い一日だった。

そう、何もかもが子どもの学びにあふれていた。学習課題の確認。学習計画の見通し。学習活動の見通し。協働学習のつながり。個人の問いの解決。

残り時間わずかになったとき。廊下側の一人の男子がつぶやいた。「いいこと思いついた、でも18秒前」。あの子が学習活動終了18秒前に思いついたことはどんなことだろう。気になって仕方がない僕はそれ以外のさまざまな余韻も含めてきょうの授業に酔っている。

若楠小学校の11月29日。今年の大切な大切な一日。