単元びらきについて考えた。
「単元びらき」とは,子どもにとって単元との出会いである。それは,「読むこと」の単元の場合,作品との出会いでもある。しかし,それだけではなく,学習との出会いでもある。
作品との出会いだけになってはいけない。単元での資質・能力の育成がかすんでしまうから。
といって,学習との出会いだけになってもいけない。感動的な単元のはじまりになりにくいから。
「知的好奇心に満ちた感動」をつくるには,それは「力を出し切ってやってみたい」と子どもにつぶやかせることに尽きる。
単元びらき。教師の専門性が問われる数分間である。長すぎても短すぎてもいけない。「学びどき・教えどき」を見極めて,必要ならば,15分で切り上げて,続きは2時間目に,評価のことは3時間目に。語彙のことは,先取って,単元びらき前に。
やはり外せないのは「学習課題」。そして,この「課題」を子どもの内側にしみこませるには,子どもに「力を出し切ってやってみたい」とつぶやかせるには,専門職としての教師の語りが必要だ。ここには甘えも妥協もない。