またこんど/達富 洋二

お気に入りは錦の市場ですがスーパーも楽しいものです。わら天神のコープや白梅町のイズミヤさんは馴染みです。◆酒の肴ですからかごも持たずさっさと歩いての買い物です。直行するのは魚と京野菜。旬のものは美しくて安いのがあたりまえ。◆少し前は初鰹や黍魚子のいいものを見つけては舌鼓。真っ白な梭子魚子にも惹かれ何度も酔わされました。◆このごろは地の野菜が並ぶようになってきました。まだ濃い色はしていませんが野菜のつやを見ると足を止め手にしてしまいます。焼くか炒めるか揚げるかそれともそのまま豆腐に添えて冷や酒か。◆昨日のこと。行儀の悪い万願寺が箱に盛られています。その前に行かなくても青臭さがわかります。一盛り十本。そんなには食べられませんがまあ残れば隣にやればいいかと思って提げて帰ってきました。◆焼いて二本。天麩羅で二本。残りは漬け物に。隣に向いて「またこんどな」と盃を上げた時ビードロの風鈴がちりんと鳴りました。