少し前の話。
子どもが読む本を選べる力をつけるには。
学びひたってしまう問いとは。
教師たちの《問い》は本物の研究を創り出す。
そんな一日を過ごし、このあとは楽しい時間と美味しい食事を、と思っていた矢先。明日のANA便が欠航のおそれという情報。
今日中に動き出さなければ明後日の授業に穴をあけてしまう。それはできない。
ということで、急遽、鉄道で西へ西へと向かうことにした。
「ばけばけ」に盛り上がるこの地を走る列車にこれからの移動のすべてを任せるしかない。
とはいえ、こんな小さな駅に停車するには長過ぎはしないか。
話しかけてもいいものかと、迷いながらワンマンカーの運転手さんに状況をたずねた。
悪い予感どおり。かなり遅れているし、さらに遅れるらしい。
このままで次の鳥取からの特急に乗り換えることさえできない。そうなれば今夜中に博多に着くことすらできない。なんとかして鳥取からの特急に乗りたい。
「お客さんは何処まで行かれるんですか。」
長崎です。
「他にも何名かおられますか。」
それは分かりません。
「(停車中の運転台から出てきて)車内のお客さま!鳥取から特急に乗り継ぎの方はおられますか」
(やっぱり誰もいない)
矢継ぎ早のやりとりに焦りと諦めが交互にやってくる。
その後、運転台では鳥取駅の駅の機関区との長いやりとりが続く。
そして、
「大丈夫です。連絡取れました。鳥取に着いたら隣のホームに急いでください。20分ほどの遅れです。特急を待たせています!」
とのこと。
かっこいい!そんな言葉しか思いつかないほどかっこいい。
鳥取駅に着いたとき、ドアの前には駅員さんが待ってくれている。僕を隣のホームまでの最短の道を案内してくれるようだ。
鈍行を降りるとき、運転手さんに声をかけた。
「ありがとう。運転手さんのおかげで助かったよ!」
運転手さんが言う。
「鉄道は人ですから!」
どこまでもかっこいい。
神さま、きょうもいつくしみをありがとうございます。




