いいことずくし

10月22日。きょうもよい一日だった。

昼ごはんに原了郭のカレーうどんをワイシャツを汚さず食べきれたときからその予感はあった。

授業中、子どもに話しかけるのは授業者に失礼だと思い込んでいた。それはそうなんだけど、そうじゃないときもあることを知った。きょうがその日だった。

授業者の発問について考えている子どもに話しかけるのは失礼だ。しかし、《私の問い》に向き合い、その解決に向けて学び浸っている子どもが、学び浸っているからこそ私たちのかかわりを空気のようなものとして扱うとき、私たちは協働の学び手として教室の声のひとつになれる。

僕もひとりの子どもと一緒に言語活動と語彙の学習に学び浸った。

目をあげると、職員室の教員がみんな膝を折って子どもの顔のそばで教室の声になっている。みんなが学んでいる。みんなで学んでいる。

「みんな学び」に「ひとりぼっち学び」は要らない。だけど、「みんな学び」に「ひとり学び」は必要だ。だから、善意の教師たちは、かかわったあと、すうっと消える。そのとき、子どものひとり学びが立ち上がる。

まさに学びどきと教えどき。

こういう学校は伸びる。間違いない。いい気分だ。本当にいい気分だ。

帰り道、いつものパン屋。お気に入りの長めのカスクートを2本。待たずにレジ。ポケットにはお釣りなしのジャスト小銭。

いいことづくしの金曜日。日帰りの新幹線さえ愛おしい。