空とことばと日本地理

一昨日から兵庫県の日本海側の小さな町に来ている。空気が美味しい!と言いたいところだけど、ここまで暑いと深呼吸をするのもはばかられる。

僕の住む長崎の海では水揚げされない魚たち。「ほうう、」としか言えない僕の美食語彙は極めて少ない。

昨日は打って変わって但馬牛ざんまい。お昼の但馬焼肉弁当、夜のホルモンそば。やっぱり「ほうう。」の連発だ。

「美味さの箱根越えだ。」とか「美味さの波状攻撃だ。」五郎ちゃんのような描写力がほしい。

研究の成果はもちろんのこと、この町での二日間は夏休みのはじめの彩を青くした。

そう言えば,泊まった民宿は畳のへりまで青く青く魚が泳いでいた。

さて、旅の続き。風の吹くまま気の向くまま、というわけにはいかないが僕は鳥取空港で離陸を待っている。いつものように公志への罪を思い出しながら。

ところで、鳥取空港は「鳥取砂丘コナン空港」と呼ぶらしい。実際、空港ビルにもそう表示されている。

そういえば、おとなり米子は米子鬼太郎空港、高知は高知龍馬空港、豊岡は但馬コウノトリ空港、宮崎は宮崎ブーゲンビリア空港。行ったことはないけど、おいしい山形空港、徳島阿波踊り空港、北海道のまんなか旭川空港というのもあるらしい。

中学校の社会科で習った知識がつながるよろこびがこんなところにもあった。中学の教科学習は生涯にわたって役立つ。これは間違いない。僕は今でも試験管を洗うこともまつり縫いも蹴上がりもできる(はず)。こうして日本地図を言葉にできるのも南先生のおかげだ。

となると、僕の住む長崎空港はどんな名称になるだろう。今のところ名称は聞いてはいないが、さしずめ、長崎カステラ空港とか、長崎ちゃんぽん空港といったところか。

どうもかっこよくない。

個人的には「長崎祈りといつくしみ空港」とかがいいんだけど少しばかり長い。

大阪空港なら間違いなく「大阪まいどおおきに空港」だろう。

長崎平和祈念空港、長崎祈り潮騒空港、長崎西海紺碧空港、これまた自分の貧弱な語彙にあきれる。

さて、これから、羽田おもてなし空港にむけて出発。ひと仕事終えたら、今夜は神奈川ベイスターズ空港を新設してひとっ飛びしたいくらいだ。

神さま、きょうも一日をありがとうございます。日本海、ここにも仲間をありがとう。いつもいつもつながりをありがとうございます。