川口先生んち

さあ、上五島。

僕の鞄には、枕が入っている。これが下船後の動きをしなやかにするこつ。

きょうは、とびっきりの時間が待っている。僕が教師になったばかりのときの先輩を訪ねることになっている。「80歳になりました」の声もたたずまいも35年前のまま。

若かった僕はここの座敷で酔っ払ったことがる。そのときの父ちゃんが高らかに笑って迎えてくださる。

上五島。この島に渡ってくることがなかったら、今の僕はない。祈りの島。上五島。

研究会もあっというまの3時間。往復7時間がうそのように楽しい。これも川口先生と枕のおかげ。

もちろん、お昼は虎屋のカレーうどん。

帰り道。真っ赤な空が五島を包んでいる。

神さま、きょうもいつくしみをありがとうございます。祈りのうちに。