竜飛崎からの帰りのバス。朝いちばんに発つ。
遠望。かなたは室蘭か函館か。
バスは岬を走る。左に下北を眺め、右に紫陽花の道をゆく。この下をトンネルが走り海峡を渡っているのかと思うと、勇敢な男たちの偉業を誇らしく思うとともに、青函連絡船への旅情に沁みた思いに寂しさも重なる。
午前の仕事のことはもちろん気にしてかかるんだけど、この先の旅の空にも心が躍る。
今夜は何処に笈をおろそうかとバスの運転手さんにたずねてみたりするのも旅の醍醐味。
さて、仕事。
仕事を終えてから、絞り込んだ行き先をひとつに決める。いくつか行きたいところはいくつもあったんだけど、やはりたどり着いたのはここ。
憧れの地に来た僕はそれだけで大満足。夜半の雪にさらに満足。