人生最高の日は缶詰にしよう

僕の好きな長崎駅。

駅前の広場。NHKイブニング長崎でなじみ深い。

「白いかもめ」で友がやってくる。長崎に友が集まってくる。長崎で迎えてくれる友がいる。仲間っていいもんだ。

こんなにいい天気。最高の日曜日になる予感。

鹿児島の浪士が街中を歩いている。肥前の仲間がたむろしている。九州の各地から長崎に集う日曜日。僕はもう最高の気持ちに包まれている。

会場はホテルの会議室「グラバー」。八角形の部屋はぐるりと窓ガラス。胸の高鳴りを互いに感じる。

手づくりのカードを手に「はじめまして」「久しぶり!」「お名前はよく存じています」「あなたが壮さんですか?」があふれる。

話題提供は各県から小学校と中学校で6本。15分間の内容とは思えない質の高さ。

それぞれの話題についてのグループ協議の深さもこれまた終えるのがもったいないくらい。途中に添える僕のコメントがなんと拙いことか。

17時。勉強会おしまい。

「九州で九州の子どもたちの声を聞きながら学ぶことを続けていきましょう。」僕はそう語るのが精一杯だった。ほんとうはもっともっと気の利いたことを感動的に話したかったんだけど、この思いを伝える語彙や表現力が僕にはなかった。

だけど、そのあとのグラバーの部屋の拍手の響きは忘れられない。40名ほどの80の掌が奏でる拍手という響きがこんなに美しいなんて。僕からはありがとうの気持ちや学び切ったという感動を表すふさわしい言葉を届けられなかったけれど、みんなはちゃんと受けとめ共有してくれていたんだ。そう思うと、そのことがさらにうれしくって、この日曜日を缶詰にしてポケットに入れておきたくなる。

ということで、がぶ飲み。「グラバー」の次は「紫陽花」。こんなことさえたまらない演出に感じてしまう。

いちばん年の離れた友人の乾杯。そのあとは、県をまたいで語る。

坂本龍馬と高杉晋作?

薩摩の志士の終電を肥前が見送る。

時を忘れて語る。

どうせ力などないんだからって思っていた頃が恥ずかしい。だってみんなといればこんなに楽しいんだから。こんなことができるんだから。

「ちょっとくらい自分にも何かできそう!」そんな気にさせてくれるみんなにありがとうを届けたいなあ。缶詰と缶切り持って、打ち上げのがぶ飲みをしよう!