さあ,かわろう

僕に行きつけの床屋はない。旅先でふらりと髪を切るのが好きだからだ。しかし,今年はとんと旅に出ることがなくなったため,同じ床屋に通うことになった。それはそれで悪くないんだけれど,なんとも変化が乏しい。

よし,変わろう。ということで,きょうは馴染みになった床屋のオヤジに「短くしましょう。」と,ただ,それだけ言ってみた。

オヤジとの話題が大崎高校のセンバツ出場のことだったからかもしれない。朝いちばんに髪を切りに来るはずだった野球小僧が来なかったからかもしれない。小春日和だったからかもしれない。オヤジがはさみを新調したことは関係しているはずだ。

数分後。坊主あたまの僕ができあがった。

ひさしぶりの坊主。
野球をしていた頃は40年ほど前,坊主頭は当然のことだった。
30年前は五島列島で教師をしていた。クラスの慎太郎とのじゃんけんに負けて坊主になった。

「風邪ひかんごと。お金はよかけん。」と見送ってくれたオヤジ。なぜ,お代がいらなかったのかは分からないけど,僕はひさしぶりの坊主頭をとっても気に入ってる。

神様,髪型がかわりましたが,見間違えないでください。