いまはがまんがまん

何という出迎えだろう。先日、届けた僕の古着のジャケットを着てくれてホテルまでお出迎え。心にくい演出だ。僕にはぶかぶかだった上着がこの男には窮屈そうだ。それなのに着てくれていることが嬉しくもあり申し訳なくもあり。

そして、自宅へ。

何という出迎えだろう。今夜は食事だけのはず。そうだよね。いくらなんでも、このご時世に羽目を外すことはない。

しかし、見るだけでも壮観、、、今夜はこいつを並べてボーリングをしよう。

時が経てばこいつを朝までかけて空けよう。なあ、そうしよう。

そうそう、何を食べても美味いのはこの料理の旨さだけではない。居間で指笛を鳴らすと台所で踊り出す。語らいのことばの柔らかさ。見つめ合う瞳の安心感。そういうものってすぐにつくれるものではない。

石油ストーブの上のやかんがシュンシュンいうてるのがなんとも似合ってる。畳の上でごろんとなれば間違いなく朝まで眠りに落ちるだろう。居心地よさとは、こんな日常にだからこそ見つけることができる。

神様、ありがとうございます。