若いひずみのほうが美しい

思い出したことがある。

先日、ある研究会に参加したとき、その学校の教員が配布した資料について「これなら新採用の教員にも分かる」と言っていた。

日頃、二十歳前後の熱い若者と学んでいる僕にはこの言葉が独りよがりで陳腐な言葉にしか聞こえなかった。

大学では歴史的財産から最先端の知見まで総合的な学問にふれている。最先端の教育を学ぶ機会が多いのは大学生かもしれない。いや、大学生だからこそ今を知っている。だからといって、それだけで十分だなんて誰もが思っていない。大学生が渇いているのは生身の子どもの事実だ。大学生はもっともっと子どもを知りたがっている。子ども研究こそが教育実習であってほしい。

1年も2年も研究することがら遠ざかっていた教員が、平気な顔して話題に入ってくることが信じられない。研究ってもっと繊細なものであるはずだ。

大学生は輝いている。大学生は熱中している。大学生は成長している。大学生は分かっている。僕は誰よりも大学生を応援している。

若いひずみは古い常識よりはるかに美しい。

神さま、きょうもいつくしみをありがとうございます。僕はもう少しだけ若者を応援し続けます。