白球に学ぶ

送りバントと内野の守備位置が勝負を分けた試合だった。

着実に送ることは試合を進めること。あたりまえのことをずっと練習してきたチームが勝った。前大会でそれができず勝ちを逃したチームはそのことをあたりまえにできるように練習を続けてきたという。敗れたチームがそのことを軽んじていたわけではない。バント練習をおそろかにする高校野球選手などいない。少しでも丁寧にしたほうが上回るということ。

打順が3巡もすれば,前試合までのデータに加えて,きょうのデータが力をもつ。データの上書き保存だ。昨日までの傾向だけではなく,きょうの試合の文脈が新たなデータを更新する。自分も守っていただけにセカンドの守備位置をじっくり見ていた。僕にはできるはずはないし,打球が飛んでからの結果の話でしかない。だけど,見事に瞬時に内野陣の守備位置を変えていたチームが勝った。守備練習をおろそかにするチームなどない。少しでも今を見極めたほうが適応が早いということ。

さあ,明日も僕は麦わら帽子をかぶって球場に向かう。