そうそう、今年もよろしく

今夜は久しぶり勉強会。昨年末以来の研究仲間がやってきた。もちろん僕は朝からそわそわしてソファーを掃除したり机を拭いたり香を焚いたりして夕方6時を待った。

二人の登場、「今年もよろしくお願いします!」

それは年賀が今になったことの気恥ずかしさではなく、さあ始めましょうのことば。互いに胸を借り、胸を貸し、胸を合わせて始まるこれからの物語。

「もちろん、こちらこそ」以外のことばが出てこなかった僕は準備不足を感じながら、拭き残した書棚のほこりを横目に「いつも元気でないとあかんなあ」とだけ付け加えた。

年末においた壁際のりんごがよっつ。食べ頃を逃して飾りになってしまっている。部屋に残ったかすかな爽やかさは彼らが残していったものかりんごのにおいかはわからないけれど遅ればせながら閉まったドアに「もちろん、こちらこそよろしく」ってつぶやいてみた。

そうか、「よろしく」っていうのが必要だったんだ。そうなんだ。ぼくはよろしくしたいし、よろしくされたいのかもしれない。だけど、「よろしく」って、そのことの前と後のことだよなあ、「今、よろしくしてるぞ、されてるぞ、」なんて思ったことない。

今年の勉強会が、がぶ飲みの会が、「よろしく」のあふれる時間になりますように。