味生小のたつとみです。

きょうはzoomで研究発表会。大阪府摂津市立味生小学校の「これまで」を全国に届ける日だ。

何度も何度もリハーサルを繰り返し,何度も何度も確かめ,何度も何度も打ち合わせをしたに違いない。それでも,当日に緊張感は半端なものではないにちがいない。小学校に参会者が集って行う研究発表会の数倍も必要な労力を厭う教師はだれもいない。みんなこの学校に誇りをもっている。だから,余すところなく伝えようとしている。その姿が美しすぎる。何もできず,遠くから手を振るしかない自分がなんとも残念で悲しい。

3つの分科会はどれも圧巻。テンプレートなどない。だけど,価値は共有されている。無責任な自由ではない。だからこそ,創意工夫に満ちた独自性のある分科会だった。

ブレイクアウトルームを行ったり来たりしながら,僕は小一時間の分科会の旅を楽しんだ。一つの部屋に入ったら出るのがもったいない。しかし,ほかの部屋も気になる。ずっとここに居たいよくばりと,なんども繰り返し巡りたくなるせっかちさが同居する。だけど,そんなことをしている自分がなんだか残念だ。だって,一緒にやっていないという証拠だから。

分科会の時間の最後は高学年部会にいた。

やられた。この学校の教師にやられた。完全に研究を楽しんでいる。素晴らしすぎる。

僕の講演など不要。この時間を分科会につかうべきだった。何を語っても,味生小学校の教師たちのライブに勝るものはない。どんなに説明しても,味生小学校の教師たちの熱さにかなうはずない。できることは,一緒に研究仲間にしてもらってありがとうという気持ちを言葉にすることだけだ。学んだのは僕のほうだ。

何度も語り合った。強いことばで言い放ったこともある。嫌な気分にさせたこともあったにちがいない。「とにかくやる。つべこべ言わずやる。」なんて,本当にごめんなさいしかない。だけど,味生に行くのが楽しみだった。ここに来ると教師になったときのことを思い出す。教育実習生だった頃の自分に戻れる。子どもの教師の教室のにおいを思い出す。何度目かの校内研修で不覚にも流した涙。僕はやっぱりみんなと「教える」ことに浸っていたい。職員室が大好きなんだろう。

研究会が終わった後,味生小学校の職員だけのブレイクアウトルーム。

「達富先生,なにかひとこと。」との山ちゃんの声に,僕は「みんなのことが大好きです。」とだけ返した。それ以上なにも語れるはずがない。二度目の涙を見せるのはもっと先にとっておく。

本当にいい研究発表会だった。みんなの誇り高い姿をいつまでもいつまでも忘れない。

そして,僕の宝物箱に2枚の写真。

神様,ありがとうございます。僕の働きの実りが味生小学校の役に立つものとなりますようにもっともっと謙遜のうちに生きていきます。