人前で話すこと

5月12日の午後4時5分。研究会で話をすることはずいぶん前から分かっていた。分かってはいたんだけど,どう話すかを整理できないまま当日を迎えた。もちろん資料は熟読を重ねた。そういう意味では準備は万全。だけど,それを話しことばにのせることができそうにない。その場に身を置くと,すっと話しことばになる時ももある。ならないこともある。きょうはとらえどころのない感覚のまま,4時5分。

この日まで検討を続けてこられた先生方の文を読み,発表を聞き,協議に学びながら,同時に自分の話すこともまとめなきゃならない。平易平明に語りたい。達意簡明を目指したい。紋切り型の語彙は避けたい。聞いてくださっている方のメモが,ペンを走らせているだけでパラグラフライティングになるように話を組み立てたい。ああ,4時5分。

お気に入りのモレスキンのノートには話したいことの項目が九つ。多すぎる。絞り込まなきゃ。三つにしよう。これとこれとこれ。じゃあ,この三つの順序は。出だしの言葉は。繰り返したいキーワードは。このことを伝えるのにふさわしい語彙は。先ほど発言された方の引用をするほうが分かりやすい。そんなの分かってる。分かっているけど・・・・・・,4時5分。

そういえば,昔,「4時5分♪ 4時5分♪」って歌の番組があったような気がする。今日の4時5分は不完全燃焼。ふうっ。