海色のセーターとマリア様

12月24日。仲間からもらった海色のセーターを着て出かけた。大村のバッティングセンターで100球ほど打って、長崎に向かった。

思いのほか球がよく見えたので少し速めのスピードに挑戦したけれど、おもしろいようにジャストミート。新しく買ったMIZUNOのバットが手に馴染む。セーターの下の汗ばんだ背中が懐かしい。

夏に暑い坂をのぼったとき以来の浦上。冬の傾きかかった陽射しにステンドグラスがやわらかく光ってる。この信心深くない僕にもマリア様は同じようにやさしいような気がする。また暑くなったら来ますからと坂を降りた。上着なしのセーター姿でも寒くないのは暖冬だからじゃない。

君の名は。上手くつくってあるなあと感心。ジグソーしているストーリーを紡ぐことを任されているような気持ちになる。上手いなあ、よかったなあを繰り返しながら飲むビールはなお美味い。昼間の茶碗蒸しも夕方の餃子も長崎はなんでも美味しい。新しいセーターにビールの雫が落ちたこと以外は100点満点のクリスマスイブ。

バッティングの筋肉痛はクリスマスが終わったころにやってくるのかな、と大村湾沿いの帰り道。暗い車内にセーターも群青色。