風が吹いている

北摂。ここにも国語教室を創ろうとする志士ががいた。休みの日の5年の教室は志士の熱い想いで上着さえいらない。おやつ係が準備してくれたチョコレートやカステラに手を伸ばす時間さえないくらい食いついてくる若い志士に僕も熱くなる。

「どの子も」。このことばにつきる。「どの子にも」。このことばを忘れてはいけない。だから僕たちはいつだって熱いままでいられるし,熱く居つづけたくなる。光の届かない海の深いそこで時を刻むのではなく,波打ちぎわで力をみがき,明日という大きな大地へと子どもをいざなう。

そう,どの子にも風が吹いている。